S634

とりあえず、自分の仕事を貼る。順不同。
Tue Oct 13

惨めでしょうがなくて。「生きたいのに生きられない」って思ったんですよ。「死にたい」じゃない、「生きられん」と。

ーーでも、そんな真面目さだったり、キャラクターの悩みって自分と重なる部分ですか?

柳内 ですね。全部、俺自身ですから。ほんと、昔はネクラでバカみたいに本気で悩んでる子供だったんで。自分で考え抜いた〝結論〟みたいなことを、濁りなく色を付けずに伝えられればいいかなって。でも、ピンコが言う「力とは?」っていう悩みなんか、いまだに俺もわかってなくて。答えをキャラと一緒にリアルタイムで考えてる感じなんですよね。

ーーそれがまた共感できるんスね。

柳内 答えが出ないと前に進めない。ケンカまで辿り着かないんで、毎回ドキドキですよ。俺の漫画が変わってるのは「深く悩んだもん勝ち」というか、人として一生懸命、真面目に考えた奴がケンカ強くなるって漫画にしてるからですかね、もしかして。

ーーおぉ! たしかにそうですよ! 

柳内 でもホント、昔はネクラで「親友なんていねぇ」くらいに心閉ざしてて。傷つくのが怖かったというか弱い人間でしたよ。そのくせ、「常にワイルドでありたい、器のデカい人間になりたい」とか思ってて。器デカかったら、そんなこと考えねぇよって(笑)。だから、そういう無い物ねだりもあって漫画に出てくるんでしょうね。

ーーそ、そこまで悩んでたとは…!?

柳内 自分が売れだしたのは27歳からですけど、それまでは「ひとりで生きていくのが強さだ」って欲してたところがあって。他人とは上っ面だけで合わせてたけど、ひとりでは生きていけない現実もあって。26歳のときに、自分だけじゃ生きていけない大切さに気づいて、それから変わりましたね。

ーー26歳の時にそこまでの何が?

柳内 これディープな話なんですけど…単純に生活が辛くて漫画も全然売れなかった時期で。自分の才能は信じてるのに売れない現実とか。あまりにも金が無くてアニキの家に転がり込んだんですけど、惨めでしょうがなくて。「生きたいのに生きられない」って思ったんですよ。「死にたい」じゃない、「生きられん」と。このままじゃマズいと思って、自分の心の中を全部ノートに書きましたね。超泣きながら。

ーーそれも、ジミーが悩んだときに大泣きしてやることじゃないですか!

柳内 そう、自分の心を知りたくて。で、「俺は俺の心に嘘つきまくってたんだな」ってその時初めて知りました。〝あっ…友達欲しいんだ〟って。サブい話ですよ、超泣きながら。他にも〝人に笑われたくない〟とかカッコ悪いことばっか(笑)。「俺、こんな奴だったんか、ショボ」と思って。しょうもないプライドが邪魔してたんですよね。自分でもビックリしましたけど…って、これ大丈夫? 気持ち悪いマンガ家だと思われるんじゃないかな?

漫’sプレイボーイ(集英社)2009年8月17日発売 『ギャングキング』柳内大樹インタビュー